2023-09

プライベートビーチ

年金生活者の決断

8:00船は見えない。この波高では遊漁船も出港しないかもしれない。決断すべき干潮時刻の10:00まであと2時間を切った。でもこの波では無理だ。勝ち目は全然ない。この時点では、まず海には入れないと思えた。私は砂浜にすわり、落ちていたプラスチッ...
プライベートビーチ

年金生活者と明けた魔のビーチ

でも真水だ。海水ではない。やはり神からのプレゼントか。とっさにそう思った。しかし、今後のことを考えると2口から3口しか飲む気にならなかった。もったいないからだ。魔のプライベートビーチは明けた。そして、その全貌を見せた。何ということか。昨日の...
プライベートビーチ

年金生活者と低体温症

ブーツの中は一晩中海水が入ったままだ。チャポチャポ音がする。足先が冷たい。幸い、夜間大雨になることはなかった。いや実際は降っていたのかもしれないが、密林の中なので、しのげたのかもしれない。でも時々、ビタビタビタっと、大きな水の塊が落ちて来て...
プライベートビーチ

クスリ漬け年金生活者の祈り

私はもう、「もし生きて帰れたら何をしようか、拾った命を何に使おうか」と、いい意味で前向きな考えにもっていくようにした。91歳の母親よりも早く死ぬなど、これほど親不孝はない。母親はクリスチャンであり、私が隔週で教会へ付き添っている。「神様どう...
プライベートビーチ

クスリ漬け年金生活者と灯台

もしかして、満潮が近づいているからなのではなくて、波高がより高くなって来てしまっているのではないか。イヤな考えが支配した。明朝起きて、波高が今日よりもっと大きくなっていたらどうしよう。完全にOUTだ。戻れない。人生終わりだ。抜き差しならない...