タビ

追憶碓氷峠 60

それでは、別の視点から分析してみよう。横川周辺の住民を見捨てない策はなかったのか? それが「もし横川に新幹線駅を造っていたら」である。横川は軽井沢のように発展できたのか? これは碓氷峠を考える上で、とても興味深い計画である。しかし結論から言...
タビ

追憶 碓氷峠 59

海外の例を見てみると、ヨーロッパでは廃止された山岳鉄道を、観光鉄道・保存鉄道 として残す例がある。碓氷峠も、「交通手段」ではなく、「鉄道遺産」としてなら世界級の価値があったのだ。しかし実際は残らなかった。なぜ実際には残らなかったのか?最大の...
タビ

追憶 碓氷峠 58

第三セクターでは、さらに設備更新費が発生する。つまり、通常の旅客鉄道としては、赤字化する可能性が高い。だから第三セクター化も断念された。尚、軽井沢以北の旧信越線は、第三セクター「しなの鉄道」として、妙高高原駅まで営業を託された。妙高高原~直...
タビ

追憶碓氷峠 57

最も現実的なのは、「EF63+旧型客車・電車方式を残す」ことだった。しかし、ここでも問題が浮上した。それは、EF63の維持費である。現行のEF63は、1960年代に製造されたもので、すでに製造後35年近くも経っている。さらに、その重量は10...
シゴト

追憶碓氷峠 56

それでは、「地域住民の足」として、碓氷峠(横川~軽井沢11.2km)を、第三セクター鉄道として残せなかったのか? この問題は、実は長野新幹線開業時にかなり議論されたテーマである。結論から言うと、「旅客鉄道として単独維持するのは極めて困難であ...
タビ

追憶碓氷峠 55

その「地域輸送網の分断」とは何か? これが最大の問題である。横川~軽井沢間の路線廃止後、群馬県側と長野県側の鉄道が分断されてしまった。きのうまで、電車で一駅だった軽井沢へは、もう永遠に行けなくなったのだ。不便で一日数便しかないバスに、頼るし...
タビ

追憶碓氷峠 54

この「長野新幹線」の実際の評価はもっと複雑である。新幹線は単なる列車事業ではない。その効果として、JR側は、①運転本数増加 ②高単価の新幹線料金 ③車両効率向上 ④保守費削減 ⑤乗務員効率化 を得ることが出来た。そして地域側では、①長野への...
タビ

追憶碓氷峠 53

それでは、この長野新幹線建設費8,282億円という巨額投資は、誰が出したのか? 昔の東海道新幹線のように、「JR東日本が全部建設して所有」という方式ではないのだ。整備新幹線方式では、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が 新幹線設備を建設した。そ...
タビ

追憶碓氷峠 52

それでは、全体的にみて長野新幹線は黒字なのか、赤字なのか? JR側の経済効果について見て行く。「EF63時代」に必要だったものは ①EF63機関車 ②横川・軽井沢基地 ③連結作業員 ④機関車保守 ⑤急勾配対応設備 など。つまり、「峠を越える...
タビ

追憶碓氷峠 51

それでは、経済的側面からの分析に移る。「EF63形補助機関車で碓氷峠を越えていた時代」と、「長野新幹線(現在の北陸新幹線)時代」とでは、どう変わったのか? それは、単なる速度向上だけではなく、東京~長野間の鉄道ビジネスそのものが変化したのだ...