シゴト 裏街道のススメ 1 クスリ漬け年金生活者が、歳を重ねる中で得た「生活の知恵」とするロジックがある。だからこそ、落伍することなく定年まで働き、今日まで生き抜いて来られたのだ。「24時間働けますか?」の時代、人は人を押しのけ、前へ前へと出世街道(表街道)を猛進した... 2024.12.31 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 7 やがていつのまにか吟醸君は通常勤務をこなすまでに回復した。皆も安心した。長期病休を取ったことも忘れ、普通に接するようになっていった。ただその年の忘年会は来なかった。やはりこころの闇を引きずっていたのである。復帰から1年くらい経過したころか。... 2024.12.14 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 6 だから職場復帰プログラムが必須なのである。絶望の淵から救うプロジェクトなのだ。焦りや絶望、孤独感が続くと、いくらクスリを飲んでも回復しない。周りからの専門的なサポート、支えが重要なカギとなるようだ。一筋縄ではいかない病気である。吟醸君は、こ... 2024.12.12 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 5 職場復帰プログラムの全貌はこうだ。復帰プログラムの開始日は、主治医と産業医、事業者、管理監督者、本人とで話し合って決めるらしい。その際、社内の配置部署は本人の希望を考慮するらしい。さらに業務内容に関しても、出来るだけ本人の意向に沿うようであ... 2024.12.10 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 4 やがて3か月が経過したころ、女子会有志がマンションまでお見舞いに行ったよ、という報告を聞いた。時がたつのは早い。もう3か月も経ったのか。「元気そうだったよ。クスリの影響で、豚のようにマルマルと太っていたよ。」という。食欲がまず回復したので喜... 2024.12.07 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 3 上層部にコネを持つ社員から情報を得た。重症な「鬱病」らしい。予感はしていたが、はっきり断言されると、にわかに信じがたい。あんなにテキパキと、人の倍以上の仕事をこなしていたのに。食事がとれず、水も飲めず、不眠が続き、10㎏も体重が減ってやせ細... 2024.12.05 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 2 どうも変だ。何かおかしい。皆がそう思い始めたころ、ある日彼のデスクに見知らぬ人が鎮座している。仕事はこなす。でも何も言わない。「整形したにしては、あまりにも変わり果てている。全くの別人ではないのか」皆で噂した。上司の着座位置なので、「あんた... 2024.12.03 シゴト
シゴト 競い合った吟醸君 1 吟醸君も同期であった。しかし彼は気遣いが上手で、上司のご機嫌をとるのも得意だった。人の嫌がる仕事も進んで受け入れこなして行った。そのうち上からも大きな仕事を任されるようになる。だからクスリ漬け年金生活者は、吟醸君が嫌いだった。いつも上司にゴ... 2024.11.30 シゴト
シゴト 競い合った故名腰君 4 ところが、である。信じられないことが起きたのだ。送別会までしたのに、何日たっても異動しないで、同じ部署に居座っているのである。「あの人とっくに別の部署に異動したはずでしょ? 送別会までして」と皆でささやきあった。でも面と向かって問いただす者... 2024.11.28 シゴト
シゴト 競い合った故名腰君 3 そしてクスリ漬け年金生活者は、またも一番の座を勝ち取ったのである。うれしいことに、何ヶ月も安泰が続いた。故名腰君も力及ばぬと思い諦めたのだろう。プライドが死守出来たことに満足だった。だが油断は出来ない。相手は隙あらばと、虎視眈々一番の座を狙... 2024.11.26 シゴト