タビ

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IGUAZU 4

先頭から遅れをとってしもうた。「早く、早く」とせかされるが、人工股関節のクスリ漬け年金生活者と、足を引きづるバニラ爺では速度が出ない。転倒して骨折でもしたらたいへんだ。ブラジルでは人工股関節の骨折には対応出来ない。あぶない。異国の地で寝たき...
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IGUAZU 3

200mほど密林を進む。頭上ではサルらしき生き物が跳び回り、どこからか遠くホロホロ鳥の鳴き声も聞こえる。「ジャガー注意」の看板も草むらから見つけた。イグアスの密林地帯だ。プライベートビーチの密林とは、わけが違う。一瞬恐怖がよぎった。迷うこと...
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IGUAZU 2

イグアス2日目から旅が恐怖へと変わる。先月のブラジル大洪水で悪魔の喉笛に続く桟橋は崩壊した。それが必死の復旧作業の結果、昨日開通したとの話。「幸運ですねえ」とガイドは言うが、もの凄く心配している。全世界から観光客が殺到し、昨日は13:00に...
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IGUAZU 1

ゴルゴ航空1990便は薄暗くなったフォス・ド・イグアス空港に着陸した。密林の空港だ。あたりは何もない。密林だけだ。真っ暗な道にポツンポツンと看板が暗い球(タマ)に照らされている。「治安が不安なので、夜間はホテルから出ないように」と現地ガイド...
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Rio-de-janeiro 4

イパネマの高級商店街を散策する。いろいろな専門店が軒を連ねる。社長がファーマシーに入った。奥さんが言った。「海外ではいつもクスリを買うんです。日本では手に入らないものが安く買えるとかで…」おいおい何を買うんだ。薬品会社の社長がわざわざ海外ま...
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Rio-de-janeiro 3

リオのコパカバーナビーチは異邦人でにぎわっていた。実は自分たちも異邦人なんだが。そもそもなんでそんなに、ここが知れ渡っているのか?それは全長4㎞にわたって白い砂浜が続く。国際的な海水浴場であり保養地となっているからだ。そして1978年バニー...
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Rio-de-janeiro 2

これから憧れのコルコバードの丘を目指す。テレビや映画で観るブラジルの象徴だ。そこに行けるんだ!まずは登山電車だ。スイス製アプト式。急な斜面を登りきる。窓の両側はうっそうとした密林だ。標高が上るにつれ、あたり一面、霧に覆われて来た。これでは景...
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Rio-de-janeiro 1

世界一美しい書店エル・アテネオと、夫人の眠るレコレータ墓地を後にして、ゴルゴ航空7657便は一路リオデジャネイロを目指した。約3時間のフライトである。夕暮れ近い15:00にはリオに無事到着した。空港から夜景を見にボン・デ・アスーカルに直行す...
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旅の人間模様 バニラ爺

そして今回の主人公、バニラ爺の登場である。バニラ製造会社を定年退職し旅を続けて御年78歳。小さなリュックを背負い、腰と膝の痛みに耐えかねて、しょっちゅうしゃがみ込んでいる痩せたご老人。TEOTIHUACANでは不幸にも滑落してしもうた。ダメ...
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旅の人間模様 若手経営者

若手経営者は何度話しかけても乗って来なかった。「はーい」「そーう」と相槌しか打たない。なんて愛想のないやからだろうと内心思った。もしかして「コミュ障か?」とも思ったほどだ。だが悪い人間ではなそうだ。ところがある話題をきっかけにして話が止まら...