睡眠専門病院

クスリ

睡眠専門病院は朝が早い。当然である。眠れない患者が来るんだから。夜中からも来る。夜明け前からも来る。私も早朝3時覚醒が常だから、2回目の眠剤は飲まずに向かった。早朝7時、すでに2名がドアの開かない入口で座っていた。一睡もしていないような表情である。私も3時に来ればよかった。でもまだ2月だから寒さがこたえる。

それからも患者がどんどんやって来て、8時30分の受付開始までには長蛇の列。それも平日なのに… すいません間違いました。病院は平日しかやっていません。ということは、睡眠で悩んでいる人は、思いのほかすごい数だなとびっくりした。今の日本のストレス社会が作り出した闇を感じた。

睡眠専門医に「毎晩敵と闘っていること」「深夜、家中に響く大声で叫ぶこと」「寝ているのに突然動き出してベッドから複数回落ちたこと」「突然無意識に起き上がり、壁を叩いている自分に気づいて目が醒めること」「息が止まっているらしいこと」を話した。

医師に症状を伝えながら私自身怖くなった。これじゃあ、まるで夢遊病者じゃん。あぶねー もしかしたら、今夜寝ながらから深夜徘徊するんじゃねぇ?まるで現代版ゾンビ!そういえば朝、目を醒ますと両手が前を向いていることがある!

それから靴を履こうとしたとき、やけに自分の靴が汚れていることがある。夜中だれかが履いたみたいだ。

医師はおくすり手帳を見て「大部飲んでいらっしゃいますねえ」と言った。

私は「仕事のストレスが半端じゃなかったものですから」と、とっさに言い訳してしまった。「でも酒は一滴も飲まないですよ、酒の代わりです」とも付け加えたかったが。

医師は専門だけあって十分に慣れているらしく、「入院して詳しく検査しましょう。」「それからもっと太りなさい」と不安を打ち消すように優しく微笑んだ。

私は167cm 51kg 「睡眠時無呼吸は肥満が原因だと聞いたのでダイエットしました」と伝えたら、「痩せすぎだ。55kgまで体重を増やしなさい」と言った。 そしてポリグラフ検査の説明をしてくれた。「それから夜中に暴れ出さないようにお薬出しときましょうね」と処方箋を渡した。 エ- さっき「大部飲んでらっしゃいますね」って言ってたのに、結局またクスリが増えてるんじゃないの??

コメント

タイトルとURLをコピーしました