この機動隊員2名が標的とされ命を落としている。こちらも命がけである。機動隊の放水車も応戦しているが、なんと半数の車両が凍り付いてしまっている。放水が山荘に届く前に凍り付き、放水銃の先端から楕円を描いて空中でツララのようになってしまっているではないか。
これでは放水どころない。軽井沢の真冬だから、マイナス18℃以下の現実。これでは無理もない。来る日も来る日も生中継は続いた。学校から帰るといつもの映像だ。事件は長期化していた。当時の機動隊員の持つ盾には防弾機能がない。だからうかつに近づけない。
敵も機動隊員のヘルメットの表示を見て、主に指揮官クラスを標的にしている。プロの戦闘方式だ。中東で戦闘訓練を積んだのか。もの凄い腕前である。被弾する機動隊員も続出している。食料の弁当もおにぎりも現場ではカチカチに凍り付いて食べられない。現場は悲惨だ。空腹となれば当然士気も落ちる。
そこで現場の機動隊員に配られた食料が、革命的な日清カップヌードルである。湯気の出ているラーメンを美味そうに食べている映像が、全てのテレビ局で生中継されてしまった。日清カップヌードルのデビューである。なんと予期せぬことに視聴率100%の大CMとなってしまったのだ。しかし、こんなうかつなことを考えている余裕は、その時はなかったのだ。
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