悲しき事態だが、こればかりはどうしようもない。ジャングリアの経営には、沖縄リウボウインダストリーズ・オリオンビール・沖縄ファミリーマートなどの、地元の企業が出資している。だから金が足りないのだ。もとでが少ないので、万全な体制や十分な設備投資が出来ないのである。
またジャングリアの行く末は、沖縄の地元企業の行く末をも左右する、と言っても過言ではない。初期投資700億の回収には、順調に営業が推移しても約20年かかると試算されている。キャパシティを増やしたいところだが、那覇から車で2時間以上かかるうえ、車以外のアクセスがない。
鉄道や地下鉄などの高速大量輸送が出来ないのだ。鉄軌道も模索されているが、試算では永久に黒字に転換出来ないとされている。「辺野古基地を作るならば、鉄軌道もセットで」との声もあるが、政府は耳を貸さない。さて、エコノミストや経営コラムニストはどう解析しているのか。
世界のテーマパーク業界では、巨大な資金投入が一般的である。近年では、新設やエリア追加に20億~30億ドル(数千億円)規模の投資が伴う例も、珍しくない。対して、初期投資700億円のジャングリアが目指す姿とはいかなるものか。それは、立地やビジネスモデルが根本的にこれらと異なっていた。
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