これでは集客も売り上げも安定しづらい。「並んでも雷で中止→遊べず不満」。これは、開園当初口コミをにぎわした悪評の中心だ。さらに、収容人数制限による頭打ちがあげられる。これから様子をみて引き上げるとCEOは言っているが、現状では最大でも5000人/日、年間180万人が理論上の限界である。
USJやディズニーランドのように「大量集客で売り上げを膨らませる戦略」が使えない。さらに、沖縄の観光インフラ制約がある。那覇空港から約2時間。大人数を運べる仕組みがなく、インバウンド客は移動コストが高くなる。そして、そもそも沖縄全体の観光需要がシーズン性に依存しており、夏偏重なのだ。
ここまで、エコノミストたちは悲観的な分析をして来たが、決して「破綻必至」ではないとも言う。まず、客単価が高いことが評価される。入園料7,000~8,000円に加えて、有料パスや飲食・物販を合わせると、一人あたり消費が1.2~1.5万円も狙える。そして、宿泊需要とのパッケージ化である。
北部リゾートホテルや美ら海水族館と連携し、「滞在型観光の核」として定着すれば、地域全体で利益をシェアできる。またインバウンドの拡大余地も見込めることだ。東南アジア・台湾・香港・韓国から沖縄への観光客も増加傾向にあり、「日本のリゾート型テーマパーク」として差別化できる可能性がある。
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