早春の港 別れビーサ

フウケイ

寒い朝だったけれど、日中は13℃まで気温が上がる。はもうそこまで来ているらしい。けど風が強い。風速が1m増えるごとに体感気温が1℃下がるというから、今の体感気温は3℃前後くらいかな。港にはカラフルな遊漁船が三隻、波に揺られている。反対側の堤防沿いには、朱色の大型浚渫船が停泊している。

浚渫船の大きなクレーン鉄ワイヤーで地上とつながれている。波に揺られると、この鉄ワイヤーがたわみ、不気味な音をたてる。桟橋の片隅には1台のダンプが止まっている。だが作業員は誰もいない。どこも無人だ。今日は休みなのか。

遠くに見える半島の上を米軍のヘリが2機、前後して飛んでいる。音が聞こえないから、そうとう遠くだろう。遊漁船に当たる波のちゃぷちゃぷという音しかしない。昨日の日曜には、離島ではもう「海開き」をしたという。ニュースでやっていた。けど荒天で泳げなかったらしい。笑っちゃうな。

遠くからバンがやって来る。窓はどこも濃いスモークだ。遊漁船の前に止まると、シルバーの空気ボンベを何本も積み込みはじめた。もう1台車が来た。今度は赤色の金属製のタンクを、何個か積み込んだ。赤だからガソリンだろう。2人とも話しや身なりから地元の漁師と推測した。漁師から遊漁船の船長にでも転職したのだろう。

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