2024年春一番のお花見事情。毎年1月20日前後の週末に本島各地で桜まつりが開催される。もちろん本邦で一番早いお花見となる。だから日本各地から、避寒も兼ねてお花見に観光客が殺到する。今帰仁城跡の花見会場では全長2kmにわたってライトアップされる。そこには、かつての栄華を極めた琉球王朝の世界が広がる。
ついにクスリ漬け年金生活者も、春一番のお花見に行く覚悟を決めた。2名の最高幹部を招待したのである。それは言うに及ばず、92歳と90歳のふたりの要介護4の誇るべき母親である。足が足りないので、歩いて花見会場を見るのは現実世界では予測不可能だ。かといって認知症で委縮した海馬に、仮想現実を刷り込んではあまりにもかわいそうである。
そこでたどり着いた案件は、車窓から花見を行うというミッションである。もちろん恰好の居場所も見つけた。八重岳である。延々4kmの山道を車で花見出来るのである。そこには五分咲きの赤い緋寒桜がポンポンと咲いていた。車から降りて桜踊りを腹で踊る舞台も設営していた。最高幹部2名はご満悦であった。
海馬の記憶補助のために、花見証明写真も連打した。これで完璧である。そしてホテルに宿泊した。ところが、ここでのバイキングの食事が予期せぬ悲劇を産んだ。不覚であった。委縮した海馬には食べたという短期記憶がすぐに翔んでしまい、何度も何度もバイキングの列にならぶ。そしてパンク寸前まで喰らってしもうた。聞くと腹が膨れたまま動けず、3日3晩苦しみに耐えたという。草。
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