満月のカママミレ夜会

シゴト

それぞれの役割展開された。旅団総リーダーが配分するのだ。食料を持って来る係。この人員を多くした。おもに女員に割り振られた。飲料水を持って来る係。男員、女員半分ずつだ。祈りの敷物を準備する係。男員に割り振られた。

爆薬を準備する係。小さい子供のいる隊員が担当した。「未熟児もいるので音のする花火はだめよ」リーダーの西里隊員が言った。いつもきつい。「領収書はちゃんともらって来てよ」会計部佐渡山隊員が低い声でうめいた。そうだ。陣地取り担当もいた。新隊員に割り振られた。今日は15夜中秋の名月である。

19:00の予定だったが、現場のカママミレ演習台には誰も来ない。20:00近くなってようやく隊員が集まりはじめた。ここには時差が存在するのだ。展望塔の屋上にブルーシートが敷かれた。座布団持参で皆が座る。コンテナを開けると、おにぎり、てんぷら、串カツ、ピザ、ジューシー、シーザーサラダ、焼き豚と美味しい食料がいっぱい展開した。

竹縄を迎える。美味な香りでいっぱいになる。地上には爆薬が光りかがやき、煙幕も充満。子供は、はしゃぎ、泣き叫びながら芝生を走り回る。未熟児を抱いた母親隊員がそれを追尾。それを、誰かが連れて来た白い子犬が追いかける。見上げると上空には、満月が煌々と輝いていた。その中に自転車をこいだ少年が登っていった。

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