裏街道のススメ　２

現代人がお手本とするべき、彼らの習性を見て行こう。まず彼らは競争しない、他人と争わない。競争すること、他人と争うこと、出世街道を目指すことが、いかに馬鹿らしいことか知っているのである。たとえ勝ったとしても、何に勝ったことになるのか。ただ気分がいいだけではないのか。

そして、そのためにどれだけ疲れるか、どれだけの犠牲を払うのかをよく知っている。だから彼らは、他人の評価など全く気にしない。そもそも他人の行動に対して全く関心がないのだ。彼らは知り得ているのだ。最後に人生の本当の勝者になる方法を。

勝負ごとには全く関心がないから、スポーツの試合もオリンピックも理解出来ない。勝つために、クスリまで使い、ドーピングまでして闘う。時にはライバルの飲食物にドーピングの薬剤を混入させて失格とさせる。国家ぐるみで行い、出場停止となった国まであった。

そこまで暴走しなくても、試合に勝つために、必死の努力を重ね、いずれカラダ自体をボロボロにしてしまう。格闘技やボクシングでは、脳損傷や網膜剥離、ブリーチャー症候群は珍しくない。そうまでして勝ちたいのか。負けたら悔しいのか。彼らは、その心理が戦争や数々の紛争につながることを知っているのだ。