最初の授業で成虫のモスラが桑の葉に透明な卵を産み付けるところを、皆で集まって見学しました。モスラは黄色の蛾で全身に毛がいっぱい生えています。茶毒蛾を少し大きくした感じです。でも毒は持っていません。しかし蛾は蛾です。蝶のように綺麗ではありません。羽が短く、それに比べて胴体が異様に太く大きいのです。
見ていてあまり気持ちの良い容姿ではありません。とても飛べる姿とは思えません。現実にも飛ぶことは出来ないのです。太い胴体をややまるめて先端を葉にこすりつけます。そして卵を葉に産み付けていくのです。次から次へと1ミリにも満たない透明な卵が一直線状に並びます。これも気持ちよくありません。
そしてこの卵のついた桑の葉が皆に配られます。それを持参した空き箱に大事に入れるのです。しばらくは何も起こりません。ところが、10日もするとふ化し始めるのです。透明な卵の中で黒い物体が動き始め、やがて殻を破って黒い頭の小さな毛虫が這い出てくるのです。まだ、かいこさんの様なきれいな白色をしていません。
これからが勝負です。かいこさんの食欲を満たすように、不眠不休で桑の葉を与え続けなくてはなりません。何度か脱皮をくりかえし、あれよ、あれよ、という間に巨大化していきます。そしていつしか、あの毛のないスベスベした白いイモムシに変身します。こうなるとすごく可愛い。なついて手のひらを這いまわります。
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