骨を掘る男　2024

慰霊の日が今年も来た。2024年06月23日正午の時報を合図に、黙とうが捧げられた。ここは沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園である。３日前に梅雨明けした沖縄は、強烈な陽ざしが照らす。79年前に想いを託し、令和６年沖縄全戦没者追悼式が行われている。

沖縄県民の４人に１人が亡くなった、あの沖縄戦である。242225人が犠牲となっている。首都圏から時の首相岸田文雄も駆けつけた。戦争は絶対に避けたい。しかし、平和を守り通すことは難しい。世界では今、大きな戦争が２つ行われている。ウクライナ戦争とパレスチナガザでの戦争である。

国連でさえも、だれも戦争を止めることが出来ない。情けないが無力である。今なお毎日民間人が犠牲になっている。そして、ここ沖縄でも大きな危機が訪れている。台湾有事である。沖縄本島、離島各地に自衛隊部隊が増強され、迎撃ミサイルが配備されつつある。

歴史は繰り返す。台湾有事は日本有事になる。有事の際、離島住民の九州各県への避難シミュレーションが先日実施された。与那国町長は島を守るためには「一戦をも画す」と公言した。いよいよ開戦は近い。しかし、男は黙々と骨を掘る。先日からハンストを始めた。