旅の人間模様 折り紙外交

タビ

ゴルゴ航空搭乗の受付待ちの列は長い。コの字の列が何周も続く。さまざまな国の人々が入り乱れて並ぶ。多言語が飛び交う。すぐ後ろは、おばあちゃん教授。その後ろは白人の子供連れ家族だった。1時間以上も待たされると、皆殺気立って来る。

すると突然、おばあちゃん教授が手提げバッグから小さな折り紙を取り出した。そしてキャリーバッグの上で、器用にも何かを織り出した。「単なる時間つぶしか?」そう思って見ていると、あっという間に折り紙で、小さな「コマ」を作った。

そしてキャリーバッグの上で、クルクル回転させた。すると、すぐに後ろの白人の小さな男の子興味を持って注目した。おばあちゃん教授は、また器用クルクルと回す。今度はお母さんも見つめた。おばあちゃん教授は、今度はコマの回し方男の子に教えた。そして手渡した

男の子は最初はうまく回せない。回し方のコツを教える。何回目か、うまくコマが回った男の子笑顔になる。お父さんお母さんもそれを見て拍手した。言語がわからないから言葉は通じない。でも、なんと心が伝わったではないか。「凄い。さすが教授だ。」感心して言葉が出なかった。あとで「これが折り紙外交なの」と教えてもらった。

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