次の機体は白くてスマート。どこかで見たような機体。それは、ボーイング社の旅客機B737-800ERXの派生型として開発された多目的海上哨戒・偵察機。なるほど。アメリカ海軍第47哨戒飛行隊のP-8Aポセイドンだ。所属基地はワシントン州ウィッビー島海軍航空基地である。
なぜ他の基地所属の軍用機が嘉手納に展開しているのか。それは、米軍の「地域安全保障パッケージ」というプログラムによるものだ。日本を含む地域全体の安全保障体制を強化するための包括的な取り組みである。米軍の駐留と活動を維持しながら、日米間の安全保障協力をより深化させる。
そして、地域全体の安全保障環境を向上させることを目指している。そのため嘉手納基地には、各州から数か月の暫定配備で飛来する機体も多い。P-8Aもその1機だ。本機は、対潜哨戒機ロッキードP-3Cオライオンの後継機として開発された。乗員はパイロット2名、TACCO2名、オペレータ(航空士)5名の計9名となり、P-3の11名より削減されている。
TACCO(戦術航空士)とは、哨戒パターンの設定、ソノブイの敷設プラン設定など、戦術的な判断を行う。ソノブイ搭載数129本。優れた対潜ソナー、対水上レーダーを装備する。兵装は対潜魚雷(MK54) 対潜爆弾(JDAM) ハープーン対艦ミサイル(AGM-84)。本機の航続距離は、なんと8300㎞にも及ぶ。
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