「関税という合法の核兵器」 関税という名のボタンを押すたびに、どこかの国の工場が止まり、誰かの給料が消える。トランプはそれを知っている。知っていて笑っている。「中国には罰を。ヨーロッパにはしつけを。アメリカには……票を。」 彼の関税政策は経済対策ではなく、選挙対策。
国際経済を壊すたび、支持率が上がるというパラドックス。まるで火をつけて、「暖かくなっただろう?」と微笑む放火魔。世界各国が報復関税で応戦しても、彼は構わない。「戦争だって?いいね、勝つのは俺だ。」その勝利とは何か?アメリカ国民が安くて質の良い外国製品を失い、国内製品を高値で買わされる未来
- それが「勝利」なら確かに彼は英雄かもしれない。かつての冷戦時代には核のボタンがあった。いま彼が押しているのは、経済のボタン。静かに、確実に、人を痛めつけるタイプの兵器。ミサイルよりもニュースにならない分、タチが悪い。支持者は熱狂し、反対派は疲弊し、世界は困惑する。でもトランプは満足げだ。
「私はディールの天才だ」と自画自賛しながら、今日もまた、関税という名の毒を世界にまき散らす。彼の笑顔の裏には、「正義」も「理屈」もない。あるのはただ、「俺が気持ちよくなる」ための世界だけだ。そして今日も叫ぶ。「アメリカ・ファースト!」。その後ろで、世界はそっとため息をついている。

コメント