アメリカパビリオンに一歩足を踏み入れた瞬間、まず圧倒されたのはそのスケール感。巨大なスクリーンがぐるりと取り囲み、まるで宇宙船に乗り込んだかのような没入空間に放り込まれる。映し出されるのはアポロの月面着陸や、NASAの最新探査機の映像。子どもの頃に夢見た「宇宙への憧れ」が一気によみがえり、思わず鳥肌が立った。
さらに驚かされたのは体験型の仕掛け。足元が揺れ、風が吹き、映像と連動して重力を感じさせる演出に「これ本当に地球か?」と錯覚するほど。特に宇宙飛行士の視点で地球を眺めるシーンでは、青く輝く星の美しさに胸がぎゅっと締めつけられた。隣にいた見知らぬ人と「わぁ…」と同時に声を上げてしまうほどだ。
そしてラストシーン。巨大なスクリーンに「We the People」と映し出され、未来を担う子どもたちの笑顔や環境保護のメッセージが続く。会場全体が静まり返り、やがて大きな拍手に包まれる。国境も文化も超えて「人類みんなで未来を築くんだ」という思いが胸に突き刺さった。
アメリカパビリオンは単なる展示ではなく、未来への希望を体で感じさせる舞台装置だった。出口を出たとき、自分も何かできるんじゃないか、と心が熱くなる。これぞ万博の醍醐味、感動の瞬間だった。最近になって、展示内容の変更もあった。バイデン政権からトランプ政権への移行によるものだ。「掘って、掘って、堀尽くせ!」のガバナンスが、絶妙なアンバランスを醸し出していた。

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