年金生活者も食べるものがなくなると腹が減る。年金支給日まであと一週間もあるぞ。米も底をつき、ベーカリー店から分けてもらったパンの耳もない。スーパーの野菜コーナーから分けてもらった野菜の葉も昨日で食べてしもうた。電気・ガス・水道はとっくに止められているから、生きていくすべがない。夜は懐中電灯だけで過ごす。ダイソーの電池だからいつまで持つか心もとない。
さあ年金サバイバーたちはどうやって生き抜くのか。近くに海でもあれば潜って来て、魚でも貝でも夕食に出来る。近くに山でもあれば、山菜かカエルをてんぷらにするか、ウサギ、アヒル、ニワトリの肉を食べるか、タヌキ、イノシシ、鹿などのジビエ料理にありつける。都会だとそうは簡単にいかないのだ。
スズメを捕まえて丸焼きにして醤油ダレで食べるか、カラスを湯がいて食べるくらいが精一杯か。ネコや犬はすぐに手に入るが、ここは中国じゃないし、かわいそうで食べれない。そこでクスリ漬け年金生活者は日雇い労働者に変身する。五反田に大手の印刷工場がある。少年ジャンプや少年マガジンを作っている会社だ。文字通り24時間休みなく稼働している。だからいつでも日雇いを募集しているのだ。
朝8:00から20:00までの勤務と20:00から翌朝8:00までの勤務があり、シフトは選べる。もちろん夜勤帯のほうが日給は高い。金が底をついたら当日時間までに工場に行って、稼いでくればいいのである。休憩もあるし軽食も出してくれる。なんせ都会は便利に出来ている。人手不足の世の中だから喰うには困らないのである。こうして年金生活者は年金支給日まで、たくましく喰いつなぐ。
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