CPAPによる悲劇は続く。まるでウクライナのキウイのような惨状だ。顔が変形してから一週間後、今度は頭が変形してしもうた。マスクのバンドが毎晩頭皮にくいこみ圧迫して、その部分がクロス状に禿げてしまっているではないか!専門家によるとCPAPスタイルというらしい。しかたなく私は外出時には帽子をかぶることにした。個人的には今流行の金正恩スタイルが好みなのだが。
惨劇はさらに一週間後だった。目を醒ますと何か変だ。フトンが盛り上がっている。フトンをめくると腹がカエルのようにパンパンに膨れ上がっているではないか!今度は空気が間違って腹に入ってしまったらしい。それも一晩中かけて。
どうしよう。起き上がろうにも腹が邪魔をして起き上がれない。どうにか起き上がったものの、今度はバランスをくずして前のめりに転んでしまった。臨月を迎えた妊婦さんの気持ちがよくわかる。靴下も足に手がとどかずあきらめた。ズボンもきつくて履けない。もちろん自宅にマタニティ用の服などあるはずがない。
しかたなくジャージを太ももまで履いて車に乗り込む。ルームミラーを見ると、顔からは血の気が引き、額から冷や汗をかいて動悸がする私がいた。しかしここで致命的な事実が判明した。大きく膨らんだ腹が邪魔をして、ハンドルに手が届かない。頑張ると触れることは出来たが、操作は絶対無理だ。 考え直して救急車を呼ぼうとも思ったが、まだ意識はあるのでタクシーを呼んで睡眠専門病院に向かった。少し開いた窓からカエルが鳴いているのが聞こえた。意識が薄れてきたのか。それとも幻聴か
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