CPAP絶頂

キカイ

開始してから約1か月間はCPAPは好調に推移した。プール漬け年金生活者の(おさ)にもCPAPを開始したことを報告した。みんなでよろこんでくれた。有名な病院だからも知っていた。

待ちに待った1か月後の受診日。私は主治医に褒められた。「まじめに毎日使ってらっしゃいますねえ。めずらしいですよ」あらゆるデータが病院に飛んでいた。位置情報までも!毎日装着すると「使用率100%」と報告画面に表示されるらしい。あれ?私の画面には「使用率120%」との表示が…

やがて主治医が気付いて首をかしげた。しばらく考えたあと「ああそうか。今年はうるう年だったねえ。 ハハハ」 あぶなかった。もう少しで不正利用しているのが、バレルところだった。私は息をするのがめんどくさくなったので、なんと昼間もCPAPを装着して楽をしていたのだ。

すべての個人情報が把握されていた。うかつだった。密かに個人旅行したことも知られているのか?そういえば受付の看護師が「旅行するときは小型のキカイがありますヨ。3割負担ですけど」と微笑みながら教えてくれたことも気になる。

「夏になったら海に潜るときに、このCPAPを利用したら息継ぎに浮上する必要がなくなる」そうひそかに計画していたのだが…  「無呼吸は10回まで減ってますよ」私はうれしくなって飛び跳ねた。「でも目標は5回以下なので圧を上げましょうね」この一言が悲劇の始まりだった。

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