そもそも航空機は地上で待機している時間よりも、飛んでいる時間のほうが長いのが普通らしい。高価な航空機だから、元をとるためには、常に飛んでいないと利益が出ないわけだ。機体の設計段階から、その辺は考慮されているらしい。ただ、法律で定められた定期点検を飛行距離ごとに行う必要があるので、制度上、制限されるらしい。
約1時間近く遅れて、ET-672便は成田に到着した。折り返しのET-673便の出発時刻は22:35と表示された。機体の給油・点検・掃除・クルーの交代は、なんと60分以内で完了させる早わざだ。そしてまた13時間の飛行が始まるのだ。搭乗開始の30分前にもなると、ゲートは黒人であふれ出した。荷物もどでかい。
あちこちでスワヒリ語やオモロ語、ンデベレ語が飛び交う。成田に居ながらにして、アフリカ感ヒリヒリである。アムハラ語と英語での案内の後、搭乗が始まった。乗員はすべてエチオピア人。機内アナウンスも同様にアムハラ語と英語で行われる。広々とした機内と静かなエンジン音の中に、一足早く異国アフリカを感じた。
往便のキッチンで調理をしていたためか、機内ではスパイシーな香りがどことなく漂っていた。それもアフリカの匂いだ。アジスアベバから翔んできたばかりなのだから、当然ではあるが。乗客もゾクゾクと乗り込む。ンデベレ語を話していたビッグマザーも続いて来た。ボチボチ離陸である。
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