IGUAZU発20:20のゴルゴ航空1173便に乗り込む。B-737の小さな機体は帰りの観光客で膨らんでいる。通路をつまづきながら進む。「あれー?俺の座席に別人が座っているぞ」なんと、こともあろうに同胞の社長が、まじめな顔で鎮座しているではないか。さては社長は老眼だな。
だが社長は「俺様の席だ!」と譲らない。それでもと搭乗券を見せてもらう。二人は眼を疑った。全く同一の座席番号である。なんとオーバーブッキングである。南米のLCCではよくあることなのか?もめていると、続々と後ろに列が。早く座らないと、後ろがつかえていて、わめき声が聞こえる。
仕方なく、満席で他に座る場所がないので搭乗券に表示通りの席に座る。なんで俺が、社長のひざの上に座らなくちゃいけないんだ!もう一度見返したが、搭乗券の座席番号には、どちらが上でどちらが下という指定はなかった。やがて航空機は滑走路目指して動き出した。
南米人専用のシートベルトサイズなので、なんとか二人でも締めることが出来た。しかし態勢がきつい。サンパウロまではもたないぞ。社長は「重い、重い。」と騒ぎだした。しかし四方八方、巨体な南米人に囲まれていては誰も気づいてくれない。離陸直前、乗務員が発見、CREW専用席に案内され、なんとかことなきを得た。
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