次の展示は、嘉手納基地第1特殊作戦飛行隊所属のロッキードMC-130J COMMANDO Ⅱ。この機体は多目的戦闘輸送機および特殊作戦用タンカーとして、空軍特殊作戦司令部(AFSOC)に配備されている最新鋭機である。6枚羽のオールコンポジットプロペラを、4基装備しているのが特徴的だ。
プロペラ機の利点を生かし、秘密裏に超低空にて敵地への飛行を得意とする。特殊作戦部隊の敵地への侵入・空中投下・脱出・補充を、その主な目的とする。破壊工作・人質救出・対テロ作戦の際には出番となる。そのほか、特殊作戦群のオスプレイやヘリコプターに対する、低空での空中給油も担う。
そのロールスロイス社製AE2100D3ターボプロップエンジンは、推力4591馬力を絞り出す。最大離陸重量は74400㎏で、航続距離は4830㎞におよぶ。巡行速度はプロペラ機であるため、そこまで速くない。時速670km/h程度だ。乗員はパイロット2名、戦闘システム管制官(CSO)1名、ロードマスター2名で構成される。
この機体は、MC-130E、MC-130Pの老朽機の置き換えを目的に2011年から配備がはじめられた。C-130シリーズの特徴は、丈夫な降着装置で未舗装の比較的短い滑走路でも運用できること、貨物室の床が低く、荷役作業が容易なこと、貨物の空中投下や空挺輸送も可能なことだ。その歴史は古く、ベトナム戦争やイラク戦争でも活躍している。
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