クスリ漬け年金生活者はJb-64の最期のパワーアップに挑んでいた。軽自動車の自主規制となっている64馬力では、1トンを超す車重を引っ張るのには厳しい面があるからだ。山岳地帯の悪路などでは申し分ないのだが、高速道路の合流、急加速などオンロードにおいては、スピードが瞬時に上がらずストレスが残る。
そもそもJb-64に搭載されている水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボエンジンR06A型は、あえて64馬力に自主規制されているものの、燃料噴射コンピュターを書き換えるなどして、もっと馬力を上げることが可能だ。そのようなカスタムをして楽しむための車、それがJb-64といっても過言はないだろう。
車高を1インチほどリフトアップし、タイヤはオープンカントリーR/T 185/85Rを履いた。そしてルーフラックとリヤラダーを取り付けた。重いタイヤと架装で車重はかなり増加した。何とかしなくては。まずJb-64の致命的とも言える、電子スロットルゆえの、のろいアクセルレスポンスを変えなくては。
Siecle社のResponse-Boosterを搭載した。いわゆるスロコン(スロットルコントローラー)だ。このBoosterをECUの手前に組み込んだ。アクセルを踏み込んだ電気信号を、純正よりも増幅し、より早く電子制御燃料噴射システムに伝えることが可能だ。これによりアクセルを軽く踏み込んだだけでも、タイヤが瞬時に空転するほどの加速力を生み出した。設定はもちろん、最高レベルの「スポーツモード07」である。
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