YELLOW KNIFE 07

タビ

ターミナルビルにはシロクマ君がいた。小さな小さな空港だ。ここで-60℃対応マングースの防寒具が支給された。とにかく、デカくて重い。両手はミトンだ。顔も隠れる。口も閉ざされて、コミュニケーションもとれない。だから、誰が誰だか識別不能となる。そこで名前をローマ字で背中と胸に貼る。

なんか、福島原発の作業員を思い出した。全員の点呼をとった後、作業員たちは防護服のまま、四輪駆動のボンネットバスに乗る。やがて空港を後にし、真っ暗闇の夜道を、ビレッジに向かった。道路だけは、雪のせいで白く光っている。遠くに灯台の光が見えた。

現地ガイドの案内で、車両は真夜中のアイスロードオーロラハンティングに駆け回った。途中観測所で止まり、外に出るように促される。しかし、皆バスの出口で防寒具がドアにつかえて出られない。なんせ防寒具のボリュームで、横幅が1.5倍にもなっているのだ。

そうかと思えば、バスのステップから真っ逆さまに転げ落ちる人も出た。ミトンでは手すりなど、どうやってもつかめないからだ。なんとか外に転げ出た。期待して空を見上げるが、曇り空。星ひとつも見えない。半月さえも雲で覆われ、うっすらとしか見えない。その後ポイントを2ヶ所変えたがオーロラは見えず、断念してホテルへ向かった。

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