実は故郷の村には人には言えない悲しい掟があったと聞いている。
伝えるべきかどうか迷ったが、「クスリ漬け年金生活者の末路」というブログである限り避けては通れない話となる。
それは「60歳になった年寄りは山に捨てること」
これは上からの絶対命令。今でいう法律か条例。逆らえない。違反したら重い刑罰が待っている。食料難解消の「口減らし」を目的に年老いて働けなくなった老人を山に遺棄していたという。
昔は60歳を還暦ではなく、この地域では「木の股年」とよんでいたらしい。
なぜか? 60歳の老人を絶対に戻れない山奥まで運び、そこの大きな木の股にはさんで捨てたからだそうだ。光景が目に浮かぶ。背負って捨てに行く息子、背負られてやがて捨てられる親、二人にどんな会話があったのだろう。
捨てる息子はどれほどの心の傷を負ったであろうか?
捨てられる親は、これ以上家族に迷惑をかけまいと息子を気遣い、口減らしのためにと、拒まなかったという。そして決して帰って来なかった。ただ救いなのは、当時の平均寿命からして60歳まで生きている老人はほんの少数だったはずだ。
何か現在の老人ホームに通ずるものがあると考えるのは私だけだろうか?
この掟が事実ではなかったことを願う。
姨捨山(おばすてやま)は現在の冠着山(かむりきやま)です。
なんでこんな悲しい過去を村の駅名にしたの??
だから特急「しなの」は停まらないんだよ。
コメント