エジプトミイラ事情

タビ

エジプト考古学博物館は有名なので知っている方も多いと思う。あのツタンカーメン黄金のマスクがあるところだ。今は新しい博物館が複数新設されて、展示品は分散されて引き継がれつつある。私が訪れた時は、すべてがここにあった。ツタンカーメン黄金のマスクはとにかく光り輝いて、息をのむほど美しかった。このマスクの前は常に人だかりで囲まれており、ちょっとしか見ることが出来ない。それほど全世界から人気なのだ。

クスリ漬け年金生活者には、是非とも会って話をしてもらいたい人がここにはいる。4500年前の人たちだ。そうミイラ室である。4500年も経つと、何も食べてないから、さすがに骨と皮だけになってしまっていたが、みんな元気そうだった。エジプトラー神の太陽のもと、褐色日焼けしていた。それに体格もよく身長はみな180cm近かった。

第17王朝から第20王朝まで、たくさんの人と会うことが出来た。ハトシェプスト女王ネフェルタリ王妃アメンヘテプ1世ラムセス2世など。みな品格があり、威厳を持ち格調高く4500年たっても光り輝いていた。中には優しく微笑んでいらっしゃる方もおり、短い時間ではあるが一人と話をすることが出来た。さすがに4500年前最高位の方と話す時は緊張した。日本語も通じたのには驚いた。

4500年もの長い間、四六時中みんなに見学されて、きつくはないですか?」と、おそるおそる尋ねると、「そんなことはないよ。歴史を伝えるのが私の役目だから。それに私は選ばれたのだから」と穏やかな口調で答えられた。さすが古代エジプト文明を代表する王の言葉であると、感動せずにはいられなかった。このことがあってから、私は不思議と「時の運」が味方するようになった。

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