年金生活者とヤス

ウミ

これ程、楽しくて生産的な趣味はない。趣味に費やした費用もちゃーんと回収することが出来る。なにせ趣味そのものが収入の糧となるからだ。私は、隣町のビーチでヤスを片手に魚突きに興じるようになった。遠浅のビーチで大潮の干潮を狙う。潮が引き、遠くのリーフまで歩いて渡れるからだ。岸から遠ければ、遠いほど大物がいる。

波の高さは1.5mくらいが限界かな。いくらリーフの内側で、大きな波が直接来ないとは言っても、やはり流れが速いと狙いも外しやすい。歩いて入って行くのだが、ところどころ海の色が濃いダークブルーになっている。深いところがあるのだ。それでも2m~3mくらい。そこにはたくさんの魚が待っている。大きな岩の周囲。特に大物は岩の下に隠れている。

まず熱帯魚たち。黄色の縞模様のハタタテダイフライチョウチョウウオ。オレンジ色のクマノミ。そして濃い青色が鮮やかなソラスズメダイたちが迎えてくれる。だけどこれには手出しはしない。見る分には鮮やかで美しいのだが、美味しくないし、まず食べられる部分がない。個体自体も小さいからだ。かわいそうでヤスで突き刺す気にもなれない。

まず初心者向きな獲物はアバサー。大和名ハリセンボンで素手でも捕まえられるほど動きがのろい。捕まえるとまんまるの風船のようにハリを出して膨らむ。手袋をしていないとちょっと痛くて持てない。フグの一種であるが毒はない。 ナイフで刺すとしばらくしてしぼむ。可愛いヤツなのだ。

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