日本人の10人に1人

ベント

ついに来るべき時が来てしもうた。「日本人の10人に1人は80歳以上」この衝撃的なニュースが昨日から日本中を飛び交っている。年金財政破綻もより現実味をおびて来た。医療が発展をとげ、皆が健康長寿を全うするのは素晴らしいことのはずなのだが、そうは受け取らない人々も、少なからず出て来ている。信じられないことだが、なんと自治体がその先頭を行っているではないか。

日本中でいくつもの市町村が、「敬老の日」の祝賀会や記念品の贈呈を今年から取りやめにしているのだ。いくらなんでも、あからさま過ぎる。令和に入って「長寿」は、お祝いすべき喜ばしいものではなくなってしまったらしい。「長寿はお荷物」と言わんばかりである。理由を問うと、なんと祝う人より祝われる高齢者の方が多くて人手が足りないし、資金難に陥っているという。

長寿がもう普通になってしまって、祝うほどのことではなくなってしまっているのだ。話は分からないでもない。送別会を開いてみて、送別される人の数が残る人よりも多ければ、そりゃぁ開催する側の負担はたまったものではない。逆に残る人のために壮行会を開こうかとなるのが、自然のながれか。

公共交通機関の「お年寄り優先席」もなくなる運命である。みんながお年寄りになってしまったからだ。「敬老の日」なのに今年は長寿を祝うニュースも、あまり見ない。あの「金さん、銀さん」ブームはどこへ行ったのか。「少子高齢化」があまりにも問題として叫ばれているから、来年の「敬老の日」はもう来ないかもしれない令和の悲しい日本の現実である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました