跳ね飛ばされた年金生活者

ウミ

泳いで戻れる」と言ったので、大丈夫だと思ったのであろうか。そこには、マリンジェットにはね飛ばされて、無残にも海中に漂っているクスリ漬け年金生活者がいた。もう生産性がないから救助してくれないのか。それとも同じ業者の人があとから助けに来てくれるのか。あるいは、これから海保が助けに来てくれるのか。

いくら待っても誰も来なかった。私はしばらく海中にクラゲのように漂っていた。まるでカツオノエボシだ。やがてあきらめ力をふり絞って岸まで泳いだ。なんとか岸に上がって、冷静になると側頭部がかなり痛い。マリンジェットの先端が強打したのだ。出血はしていなかったが、頭の内部はわからない。業者を探して相談しようと思ったが、複数の業者があって全部を聞いて回る元気もない。

そのうち、ショックのせいか気分も悪くなって来たので、そのまま家に帰った。今思えば救急車を呼ぶべきであった。妻は離島へ単身赴任中でいわば私は一人暮らし状態だ。家に着くと疲れ切ってしまい、病院を受診する元気もなく、不安だったがそのまま寝てしまった脳内出血していたらもう目覚めないだろう。

翌日は幸運なことにも眼が醒めた。生きていたのだ。でも側頭部の痛みは続いている。何とか動けたので病院を受診しCTを撮った。頭蓋内出血はなかった。私は胸をなでおろした。後に業者がわかり、医療費交通費を出してもらった。この事故後、私はこのビーチを捨てた永久に捨てることにしたこれからは、マリンジェットもない、誰も来ない、密林に囲まれたプライベートビーチを探すことにした。

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