一方、発電ブレーキなら、①自分の抵抗器で熱に変える ②外部条件に左右されない 以上のことからもっとも確実で安全な方法である。なぜ発電ブレーキがこれほどまでに、碓氷峠で重要だったのか? それは、軽井沢→横川は約11kmにわたる急な下り坂だ。もし空気ブレーキだけを使うと、
①ブレーキシューが過熱 ②効きが悪くなる ③フェード現象 が起こる危険があるのだ。そこでEF63は、まず発電ブレーキで速度を抑え、不足分だけ空気ブレーキを使用していたのだ。それでは、EF63の巨大な抵抗器はどこにあるのか?屋根全体に広がる巨大な長方形の物体が、その抵抗器である。
EF63の屋根には、この大きな抵抗器と強制冷却装置が設けられているのだ。発電ブレーキ中は大量の電気エネルギーが発生する。その電気を捨てる抵抗器は猛烈に熱くなるのだ。電気エネルギーを熱として放出するために、巨大な抵抗器の中には、束になったニクロム線が敷き詰められているからだ。
だから発電ブレーキを使うとEF63の屋根が熱気を帯びて熱くなる。夏場の長い下りでは、かなりの発熱だったと言われている。とにかく、数千kW級のエネルギーを屋根から放出するのである。カバーに覆われていたため、真っ赤になったニクロム線は見えなかったが、立ち上る熱気と、かげろうと金属臭が凄かった。

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