CPAPは残念ながら予後不良である。どんなにCPAP治療を続けたとしても、自発呼吸がもどることはない。CPAP自体、根本的な治療ではないからだ。宣告されたら、死ぬまでCPAPを装着しない限り眠ることが出来ない。
もし仮にCPAPを装着するのを忘れて眠ってしまったとしたら、そのまま永遠の眠りについてしまう。どちらにしても予後不良なのだ。極端に肥満していることが、睡眠時無呼吸症候群の原因になっている人は、肥満を解消することにより、わずかではあるが自発呼吸がもどる希望はある。
わかりやすく言えばCPAP治療は透析治療といっしょだ。悪くなることはあっても、良くなることはない。ちがいといえば、透析が週に3日、4時間であるのに対して、CPAPは毎日8時間の治療が必要である。透析は身障者手帳が交付されるが、CPAPでは交付されずに治療費は自腹である。
そして睡眠時無呼吸症候群の8年生存率はなんと60%しかない。放置すると8年前後で半分近くが死んでしまうのである。なんとも恐ろしい。だから皆、高額な治療費を毎月支払っても、毎晩腹がカエルのように膨らんでも、カエルのような声になっても、カエルのような顔になっても必死にCPAPにすがるのである。
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