観客から選ばれし者は、この日会場で最年少の3歳児。背が低くて鳥からは見えないので、台座に上がり鳥を待つ。さあ、鳥が花をくわえてスタッフのもとを飛び立った。会場では子どもたちが目を輝かせ、大人たちも夢中でカメラを向けている。気がつけば私自身も童心に戻り、ワクワクしながら見入っていた。
そして鳥はなんと標的の3歳児を見つけ、くわえて来た赤い花を届けたのだ。会場は拍手喝采となった。3歳児も台座からころげ落ちるがごとく、跳ね上がって歓喜した。素晴らしい曲芸にみな感心していた。しかし、何より印象的だったのは、鳥たちが本当に楽しそうに飛んでいたことだ。
南国の夕暮れ空を背景に、大きな翼で自由に舞う姿には、言葉にできない雄大な美しさがあった。あんなに自由に空を飛べるのに、決してどこにも逃げて行かない。それは、はっきり言って、おどろきであった。この楽園をすみかとしているのだ。それほどここが、鳥たちにとっても素晴らしい楽園なのだ。
イルミネーションや植物だけではない。東南植物楽園には、“生き物と人がつながる感動”があった。あのバードショーの光景は、きっとこれからも沖縄の楽しい思い出として心に残り続けることだろう。また3歳児にも今日のこの感動が、おとな以上に深く心に刻まれたと思う。

コメント