軽快な音楽が流れ、ステージではバードショーが開かれようとしていた。スタッフのアナウンスが始まる。夕暮れ時に行われるこのバードショーに、思いがけず心を奪われた。正直、最初は「子ども向けのイベントかな?」くらいに思っていたのだが、その考えは開始後数分で吹き飛んでしもうた。
ステージに突如舞い降りた色鮮やかな鳥たち。どこから翔んで来たのか。もちろん放し飼いの鳥たちだ。大きく鮮やかな翼を広げた瞬間、客席から一斉に歓声が上がった。前方、後方、左右にいるスタッフの間を交互に行き来する。それも、鳥たちは観客の頭上すれすれを飛び抜けるのだ。
あたかも威嚇するかのごとく。羽ばたく音が“バサッ”と耳元に響き、その迫力に思わず身を縮めてしまった。さすがに、よく訓練されている。おどろきが隠せない。さらに、別の鳥たちがやって来た。スタッフとの息もぴったりで、高く舞い上がったかと思えば、一瞬で腕の上へ戻って来る。
その姿を見ていると、「芸をしている」というより、人と鳥が信頼関係で結ばれていることが伝わって来る。青や赤に輝く南国の鳥たちは、まるで空飛ぶ宝石。思わず、その美しさに魅了されてしまう。そして最大の見せ場は、鳥がスタッフの持つ花をくわえて、観客に届けるという大技だ。

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