追憶碓氷峠 14

タビ

それでは、189系「あさま」単独の出力はどれくらいなのか? 189系MT比6M5T11両編成が基本だった。つまり11両編成のうちの電動車は6両だ。各電動車に主電動機4基ずつある。合計で24基のモーターを搭載する。主電動機出力は1基あたり120kWである。

したがって、189系11両の総出力は 120kW×24=2880kW となる。馬力に換算すると約3910馬力となる。189系は、かなりの馬力を出せる強力な特急列車である。ここで「ハタ?」と疑問が沸く。「え? この馬力なら単独で登れるのでは?」と……

計算に基くと理論上は可能だ。しかし問題は、粘着力(空転)にあったのだ。碓氷峠66.7‰では、十分なモーター出力があっても、①車輪が滑る ②空転する ③ブレーキ保持が危険 となる。特に雨・雪では危険がともなう。そこでEF63を2両付けるとどうなるか。

EF63は1両約2550kW級。2両で約5100kW近い出力。つまり協調運転時では、189系あさま2880kWEF63×2両5100kW級で、合計出力は約8000kW級(1万1000馬力級)という、とてつもない編成だった。では、現実になぜそこまで必要だったのだろうか。

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