続いて、「可動クロッシング(ノーズ可動)」とは何なのか? それは、この38番高速分岐器の最大の特徴でもある。それまでの分岐器は、交差部(クロッシング)に隙間があった。そのため、そこを車輪が通過するときに、ガタン・ゴトン という衝撃がうまれてしまう。
しかし38番高速分岐器では、その先端部分(ノーズ)が左右に動き、車輪が常にレールに接したままで通過を可能とした。これを「可動クロッシング(Movable Nose Crossing)」と呼ぶ。その結果、①振動が少ない ②騒音が少ない ③摩耗が少ない ④保守費が減る という利点がある。
すなわち、より高速で安全に、しかも快適に上越新幹線から北陸新幹線へと分岐出来るわけである。さらに大きな問題が周波数の異なる地域を、行き来するという点である。軽井沢以西では電源周波数が、50Hzから60Hzへ切り替わるのだ。したがって、車両は50Hzにも60Hzにも対応出来るシステムが必要だ。
その装備を持つ車両が、開発されたE7系とW7系である。北陸新幹線のE7系・W7系が、営業運転中に時速260kmでデッドセクションを通過しながら、50Hzから60Hzへ(またはその逆へ)瞬時に切替を行っている。この技術もまた、日本の鉄道技術の高さを示す、非常に洗練された仕組みの一つである。

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