薬漬け年金生活者の異変

クスリ

私の家系には夜中に大声を出す人が多い。祖母も私もだ。本人は自分が出した大声で目を醒ます。そして気づいて黙る。「あー またさけんでいるねぇ。早く起こしてきてあげて」と母と父が話していたのをこども心に覚えている。

職場でのストレスがハードなのか?私もそうなった。毎回敵と闘うのだ。

息子が言った。「お父さん、昨日の敵は強かったの?大声で戦ってたよ」と。

私も深刻にとらえずに、「そうボスキャラが出て来ちゃたんだよ。今度助けにきてくれよ」なんて言っていた。

友人に話しても「ストレスがたまってんだよ。夢にうなされたり、飛び起きたり、寝言言ったりなんてだれでもあるよ…」

やがて月日は流れた。息子は成人し、私はクスリ漬け年金生活者となった。定年してから3年目かな? 私は時々夜中にうなされるので寝室は分けられていたが、ある晩秋の深夜、私の大声に気づいたらしく家族全員が集ってきた。

たまたまその時は妻が肘を骨折していたので、取りやすいようにと私が和ダンスの引き出しを全部あけておいたのだ。それを見た息子は「エクソシストとそっくりだ。お父さんが叫んだらタンスが全部ひらいたの?」と。

このときはあの「ボスキャラが出て来たんだよ」の冗談はもう通じなかった

職場には行ってないからストレスはないんだけどなあ?定年しているし。

おかしいなあ?そういえば現役のころ妻に「夜中息がとまっているけど…」と遠慮がちに言われたことを思い出した。

睡眠時無呼吸?  レム睡眠行動障害?  レビー小体認知症のはじまり?

急に不安が襲って来た。 翌週には睡眠専門病院の入口で検温していた。

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