電化され強力な馬力の出せる電車が開発されても、なぜEF63が必要だったのか? このへんを詳しく分析して行く。まず66.7‰を登りきるには、理論的に何馬力必要なのか? 基本的データを列挙して行く。碓氷峠の勾配(横川-軽井沢間)最大勾配:66.7‰(6.67%)・区間長:約11.2km
特急「あさま」11両編成の重量。189系「あさま」11両編成は、編成差はあるものの、おおよそ 430~450t 。ここでは440t(44万kg)として計算する。次に坂を登るだけで必要な力を算出する。鉄道の勾配抵抗は、 で近似できる。
ここに、m = 440000kg g = 9.8m/s² 勾配 = 0.0667 を入れると… 必要な牽引力は約:287kN(キロニュートン)になる。では必要馬力は? 次に速度を入れていく。碓氷峠では「特急あさま」は、だいたい30~40km/h前後で登っていた。ここでは30km/hと仮定する。 30km/h = 8.33m/s
出力計算すると つまり、287000N × 8.33m/s 約:2390kW となる。 ここで 1kW=1.36PS として馬力換算すると、約3250馬力となる。しかしこれは理論上の“最低限値” 実際には、①曲線抵抗 ②トンネル抵抗 ③転がり抵抗 ④雨天時空転余裕 ⑤ブレーキ余裕 が必要となる。そのため実用上は、4000馬力級が必要だったと考えられる。

コメント