追憶 碓氷峠 58

タビ

第三セクターでは、さらに設備更新費が発生する。つまり、通常の旅客鉄道としては、赤字化する可能性が高い。だから第三セクター化も断念された。尚、軽井沢以北の旧信越線は、第三セクター「しなの鉄道」として、妙高高原駅まで営業を託された。妙高高原~直江津間は、第三セクター「えちごトキめき鉄道」となる。

案の定、その第三セクターの収支をみてみると、「しなの鉄道」では、軽井沢~小諸~上田~長野 という大都市に恵まれ、観光客も多いので、なんとか年間5,000万円の黒字にこぎつけている。一方豪雪地帯を走る「えちごトキめき鉄道」では、客数が伸び悩み、さらに路線の保守管理に多大な経費が発生し、毎年赤字続きだ。

2025年には3億2,600万円の純損失となっており、前年の2億8,200万円より赤字が拡大している。経営母体は周りの地方自治体だから、潰れることはないが、赤字の補填に、我々の税金(地方税)が使われていることになる。だから「碓氷鉄道」としての、第三セクター化には自治体もかなり慎重になったのだ。

では「観光鉄道として残す」という案ならどうだろうか? ここが重要である。実は碓氷峠には大きな観光価値がある。現在、「碓氷峠鉄道文化むら」では、旧信越本線の歴史を活用している。EF63の4両を動態保存しており、講習を受けて、免許を取得すれば、自ら運転出来る。しかし講習の予約もなかなか取れないという、超人気ぶりだ。

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