マツダファミリアと年金生活者

クルマ

マツダファミリアAP1300CCのレシプロエンジンでよく走った。そのころの1300CCではオートマチック車は開発されていないから、もちろんマニュアル車で、しかもFR。ボディの色はもちろん黄色。コスモからの乗り換えである。

マツダファミリアAPは、高倉健主演の映画「幸福の黄色いハンカチ」でその名をとどろかせた車だ。CMのキャッチフレーズは「毎日がスニーカー気分!」武田鉄也が真っ赤なファミリアに乗って北海道を駆け回った映像が懐かしい。

一方、この黄色いファミリア来沖に備えて準備された。ルーフラックも架装し、それに布団袋を載せてハッチバックの荷台には沢山の引っ越し荷物を満載した。1983年1月08日。その朝は有明ふ頭に向かう小雨の高速を、重さに耐えきれず半分傾きながら走った。15:00発の琉球海運「さんしゃいんおきなわ」に乗船した。しかし出港は2時間遅れの17:00過ぎだった。

それから3年間コザを中心に、琉球の大地を走り抜けた。冷房を強化するためにクーラーを改造したり、学校からアルバイトに行く途中で、少しでも休めるようにリヤシートの取り外しも行った。人生で最も過激できつい3年間であったが、最も楽しく充実した3年間でもあった。

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