追憶碓氷峠 49

タビ

車外の気圧変化は、先頭車で1013hPaから1018hPaへと上昇する。そして最後尾では、列車が空気を引っ張るため、1013hPaから1009hPaへと低下してしまうのだ。実際の数値は、車両の速度やトンネル断面積によって変わる。このとき、車内の気圧はどうなるのか?

もし気密装置がなければ、車内も1013→1018→1010hPaと急激に変化してしまう。この変化を耳が感じとる。鼓膜の内側と外側の圧力差ができるためである。例えば昔の在来線では、トンネルに入るたびに、耳が「ツーン」とする、窓ガラスが「パコッ」と鳴る、ドアの隙間から風が入る などがよくあった。

しかし、これが高速になるほど激しくなる。300km/h近い速度では、耳への負担はかなり大きくなってしまう。そこで、新幹線では気密装置が重要な働きをするのだ。先頭車では、「外気の取り入れを抑える」 ・「車内圧をゆっくり変化させる」という動作を行う。

中間車両では気圧変化が少なく、空調装置が車内圧を一定に保つよう制御する。最後尾付近では、列車の後ろに一時的な低圧域が出来る。しかし、これは列車の外側で起きる空気の流れであり、車内を急激に減圧するようなものではない。このように、自動気密装置は車両ごとに独立して、動作しているのだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました